職場におけるハラスメントとメンタルヘルスのシンポジウムで話しました
12月11日に、群馬県前橋市内で開かれた、群馬職域メンタルヘルス交流会の「職場におけるハラスメントとメンタルヘルスの枠組み」というシンポジウムで20分ほど話した内容の概略を掲載します。
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1. ハラスメント:相手に不快感(恐怖・不安・失望・不信・羞恥などの感情)を与えること。
2. ストレスの矛先が、自分と他人のどちらに向くか。他人に向く(原因や責任を相手だけに押し付ける)とハラスメント。
3. 部下から上司へのハラスメントもある。
4. ハラスメントの加害者を、上司や人事担当者が過剰に責めると、それが次のハラスメントになる。
5. 誤解(言い間違い、聞き間違い)がハラスメントの「種」になることがある。〈対話法〉で予防可能。
6. 同じ言葉であっても、ハラスメントと感じる場合もあれば、親しさ・熱心さと感じる場合がある。
7. ハラスメント対策は、予防(互いの信頼関係の向上)と当事者への支援がポイント。
8. 支援者としては、「問題解決のために、自分にできることは何か」を、自分と相手に問う姿勢が大切。
■相手の気持ちに配慮した対話
相手との信頼関係を維持しながら対話をするには、相手の言葉・表情・態度に応じて、「反応型応答」(自分の考えや気持ちを言うこと)と「確認型応答」(相手が言いたいことの要点を、相手に言葉で確かめること)を適切に切り替えることが基本。 ※「反応型応答」と「確認型応答」は浅野による造語。
通常は「反応型応答」で話していても、相手が話したそうなときは、自分の発言をストップする。また、相手が自分の話を受け入れられない状態(状況)だと感じたら、早めに、「傾聴」や「確認型応答」によって、安定と安心を取り戻してもらうことが先決。
参考:
対話のコツ(確認型応答)を習いながらストレスの解消を図る「対話の会」の努力目標(抜粋)
1. 相手の発言内容を否定しない。
2. 自分の考えを相手に押し付けるような言い方を慎み、一つの提案として示す。
3. 必要に応じて〈対話法〉の原則(「反応型応答」をする前に「確認型応答」をする)を守る。
4. 一人で切れ目なく5分(おおよその目安)以上話さない。
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