確認はヒューマンエラーへの対応策
半年ほど前になりますが、日本航空が、あいついだトラブルを受けて国土交通省に提出した「日本航空グループにおけるヒューマンエラー防止策の再徹底」に関する対策のなかで「確認会話」の徹底をあげているので紹介します。
この「確認会話」は、つぎに述べる「確認」とほぼ同じ意味です。
また、私が提唱している〈対話法〉の「確認型応答」に相当します。
【参考】 「日本航空」の当該Webページ
http://www.jal.co.jp/other/info2006_0131.html
ヒューマンエラーのなかで、コミュニケーションのミスまたはエラーが大きな部分を占めています。これは、一般的に、「言い間違い」「聞き違い」「誤解」「思い込み」などと呼ばれているものです。
それを可能なかぎり防止するには、「確認」という「当たり前な方法を習慣化」することが大切です。
確認というのは、相手が発した言葉の曖昧な部分や疑問に思ったところを、聞き手が想像や推測したままにせず、相手に確かめることを指します。
たとえば、「○○してください」と言われた際に、○○の部分が曖昧なとき、前後の文脈から、勝手に「○○」と決めつけてしまわないで、「○○のことですね」と確かめるのです。ただし、いつもいつも確認をする必要はなく、確認が必要だと思ったときだけでいいのです。
しかし、この当たり前の方法が意外と定着していないのが現状であり、それによるヒューマンエラーがたくさん起こっています。
もちろん、はじめから確かめる必要がない場合もあるでしょうし、逆に、確かめてさえ間違えることもあるでしょうが、せめて、「なにか変だな」と思ったら、遠慮なく確かめられる環境をつくることが重要でしょう。
そして、「確認が奨励される職場環境」が実現したら、ヒューマンエラーはかなり防げるのではないでしょうか。
【参考になるブログ記事】
当ブログから……
事故とコミュニケーション
対話におけるコトバの省略と復元
「少しだけ素敵な妄想」から「機長が語るヒューマン・エラーの真実」
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
塩手さん
〈対話法〉の実践を心がけてくださっていることに感謝します。
>会話中に自分の考えに没頭する癖がある
これは、多少やむを得ないことでしょうが、ときには、大事な話を聞き漏らしてしまうことに繋がりますので、おっしゃるように、注意していくことが大事ですよね。
>聴いているよという気持ちが相手に伝わるだけでも十分という時も結構あります
そうですね。
また、ときおり、報告してください。
投稿: 浅野 | 2006年6月23日 (金) 12時02分
浅野さん、こんばんは
業務中ですと大体確認が必要な時は打合せ内容の確認時ですね。でもちょっとした打合せ時に、ここを相手に確認しない時がありました(^^; そこは無くすように心がけているのでし進歩してきたかなぁと思っています。
あとは会話中に自分の考えに没頭する癖があるので、そこを注意しないといけないです・・ この場合は確認しなくても、聴いているよという気持ちが相手に伝わるだけでも十分という時も結構ありますね・・
投稿: 塩手勝久 | 2006年6月21日 (水) 02時50分