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2006年6月 9日 (金)

コミュニケーションの成功率

わたしは、コミュニケーションはキャッチボールのようなものだとか、対話の練習はスポーツのようなものだと常々言っています。もちろん、他にもそのように言っている人はいます。

そこで、たとえついでにもう一つ付け加えます。
それは、スポーツと同じで、いつも成功する(うまくいく)とは限らないということです。

たとえばサッカー。シュートをしても必ず得点(ゴール)になるとは限りません。たくさんの失敗(スポーツではこのような言い方はしないと思いますが)があります。それでも、練習を積んだ能力のある選手は、数回に1回は、得点につながるシュートができます。

次に野球。一流選手といえども、毎回ヒットやホームランを打つとは限りません。上手な選手ほどヒットを打つ確率は高くなりますが、100%ではありません。

もう一つ相撲。さすがに横綱、大関などの上位陣になると、勝ち星の方がはるかに多くなりますが、下位のうちは、負けよりも勝ちが少しでも多ければ昇進してゆきます。つまり、50%以上勝てればオーケーなのです。

このように、全国レベル、世界レベルの選手でさえ、100%の成功率(得点率)があるわけではないのです。それくらい、人間相手の対戦(?)というのは確実性が低いことなのです。
コミュニケーションもある意味で「相手との対戦(勝ち負けはありませんが)」ですから、失敗があって当然です。要は、失敗を失敗のままにしなければいいのです。

日常の人間関係やコミュニケーションにおいてもこのようなことですから、まして、新たなスキルである「確認型応答」を試みて失敗したとしても、気にすることはありません。
数回のうち、たとえ1回でもうまくゆけば、それは大きな前進です。

失敗が即人命にかかわるとか、大きな経済的損失を被るような分野では、失敗は限りなくゼロに近いことが要求されます。そのかわり、複数の人によるチェック体制や、フェールセーフと呼ばれる機械的な安全装置が使われています。

しかし、日常のコミュニケーションでの多少の失敗は修復可能(対応が遅すぎると大きな問題になることがありますが)ですから、あまり神経を使う必要はないでしょう。「確認型応答」は、その修復のためのスキルにもなります。

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コメント

猫飯さん
いつも、ありがとうございます。
おっしゃること、よく伝わってきます。
特に、

>会話がはずむということは
>相手の気持ちを理解して、相手に共感してもらうだけとは
>限らないんだなぁ~っと 思いました

のところは、重要だと思います。
専門的なカウンセリングの場合は、その目的上、共感が軸になってくるでしょうが、福祉や教育などでの支援で、あまり共感を強調しすぎると、かえって、窮屈な会話になってしまうのではないかと思います。

5月19日に書いたブログのなかで、これに関連するロジャーズの言葉を引用しています。
http://taiwa.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/ok_6b29.html

投稿: 浅野 | 2006年6月10日 (土) 10時55分

失敗してもいいんですね・・

 私は、失敗した時はチャンスだと思う事があります

相手の気持ちと違う事を言った時
相手は自分の気持ちを伝えようと、強く思うからです

介護の現場はお年寄りとのコミュニケーションです

お年寄りの方は、人によっては重い病気で無口になったり
話す気力をなくされている方もいますよね

 こちらが、相手の気持ちを確認する事で
うん、・・とうなずいて終わることもあります・・

こっちが一方的に話をして終わってしまったり
質問も難しい事はしないので
簡単な単語で終わってしまったり・・

でも、相手の気持ちと違う事を言うことで
 相手の方が、多くの言葉で訴えようとしてくれるのです

そして、「そうだったのですか、話してくれてありがとう」
と答えると嬉しそうに笑ってくれる事もあります

 会話がはずむということは
相手の気持ちを理解して、相手に共感してもらうだけとは
限らないんだなぁ~っと 思いました

 とりあえず、相手が言った事に対して
否定的な態度をとらなければ ある意味 失敗ではないのかも
と思うのです。

時と場合によっては、相手の思っている事を訂正しなくては
いけない時がありますよね

そうゆう時は、いったん受け止めて
私はこうゆうふうにも考えてるのですが・・どうでしょうか?
とか・・ 実はこうゆう事情がありまして こうしていただけたら助かるのですが・・というようにしてます

失敗、成功があるとするなら・・このように

相手の気持ちを変えてもらう時ですね

わたしが心がけている方法を取っても
やはり失敗はあるわけですよね

まだ、まだ・・経験と勉強不足もあると思いますねぇ・・苦笑

でも~ コミュニケーションを重ねる事で
信頼関係が強くなる・・それは~実感しておりますね

投稿: 猫飯 | 2006年6月10日 (土) 02時20分

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