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2006年5月31日 (水)

自分の話も「傾聴」してもらうには

傾聴スキル(相手の話をよく聴いたあと、自分が理解した内容が合っているかどうか相手に確かめる)を習って、その有効性を実感すると、とかく日常の生活の中で傾聴をする「役回り」になりやすい。
それはそれで、相手(話し手)にとっては気持ちがいいことなので、いい人間関係が継続する可能性が高い。

しかし、いつも傾聴していると、つまり聞き役に回っていると、疲れたり、たまには自分の言いたいことも思いきり言いたくなることがある。
そんな時は、自分の話を相手に傾聴してもらえると嬉しいのだが……。

しかし、「傾聴が大事です」「傾聴しましょう」と説かれることは多いが、相手に「傾聴してもらいましょう」といわれることは少ない。
いくつか理由はあろうが、その一つとして、「傾聴スキルは受容や共感が関ってくるので難しいから、それらを習っていない相手に要求しても無理である」という暗黙の了解があるのではないだろうか。

その点、〈対話法〉では、従来の傾聴スキルを、あえて受容や共感という概念を使わずに、「相手が言いたいことの要点を相手に言葉で確認すること」というふうに簡略化しているため、難しい理論や概念を知らなくても、だれでも傾聴に近いことができるのである。
したがって、自分の話を相手に「傾聴」してもらいたい場合は、たとえば、「私が言いたいことの要点だと思われるところを、言ってみてもらえませんか(つまり確認型応答)」とお願いするだけでよい。
もし、相手の確認型応答が違っていれば、たとえば、「本当は〜ということを言いたかったのです」と訂正すればいいのである。

 各地の対話法研究会では、参加者同士で〈対話法〉を練習しているが、その会での対人関係がうまくいっている理由として、〈対話法〉の原則、あるいは確認型応答という共通ルールの存在が大きい。また、相手にも聞いてもらえる時間が確保されていることが、一部の人だけが傾聴をして自分のエネルギーを持ち出すことを防ぐために大きな働きをしていると思われる。

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コメント

浅野さん、こんばんは。
mixiの足跡から来ました。
コーチングを取り入れたキャリアコンサルタントをしています。
傾聴している相手に傾聴してもらえることが、よくありますが、なるほど浅野さんが仰っている確認型応答をいつの間にかやっていたのだな~と納得しました。
自分が行っている方法と共通している点があり、そのような方がいらっしゃったことに感激しています。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

投稿: migeryuriかっぱ | 2006年6月 4日 (日) 20時41分

塩手さん
コメントありがとうございました。
新鮮な発見と言っていただき、嬉しいです。
確認型応答は、言われてみればあたりまえな方法なのですが、なぜか、これまで専門家以外にはほとんど知られていませんでした。そういう意味で、新鮮なのだと思います。
実践で効果があったら、また報告してください。

投稿: 浅野 | 2006年6月 3日 (土) 23時10分

mixiから辿ってきました(^^;
「相手の確認型応答」というのはとても参考になりました!
コミュニケーションがうまくいったかどうかをこうやって確認できるということは、とても新鮮な発見です。
ぜひ実践で活用していきたいと思います。

投稿: 塩手勝久 | 2006年6月 3日 (土) 01時47分

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