2008年10月20日 (月)

ほめる行為の効果に影響する上司と部下との関係

対話法研究所が行った研究結果を支持するような記事を見たので紹介します。

JR西日本は、福知山線脱線事故を受けて、平成18年、社内に「安全研究所」を設立しました。本日10/20、そこで行われた、人的要因が安全に与える影響についての研究成果が発表されたそうです。

研究の一つとして実施された、「効果的なほめ方・しかり方」についてのアンケート調査によると、部下が行った工夫を上司が評価した場合、業務に対する責任感が向上しますが、上司との関係が悪ければ、逆に低下するという結果が出たようです。

つまり、「上司と部下の関係が良好な状態を保ったうえでほめることが重要」だということが分かったということです。

浅野が提唱している〈対話法〉の理論によると、「ほめること」は「反応型応答」に分類されます。
そして、最近の研究によると、反応型応答は、その好感度が、相手との信頼関係など、様々な条件に左右されること、一方、「確認型応答」は、信頼関係の有無にあまり影響されずに、好感度が比較的高く保たれる傾向にあることが分かりました。

JR西日本の研究では、ほめるという行為と業務に対する責任感との関係について調査したわけですが、「ほめられる」ことに対する好感度が、業務に対する責任感に影響すると仮定するなら、浅野による研究と、ほぼ同じ結果が出たと言えるでしょう。

浅野による、この研究結果は、8月に九州で開かれた国際学会で発表されました。また、詳しいことは、間もなく刊行されるジャーナルに掲載される予定です。

■参考記事(産経新聞)「仲が悪ければほめても逆効果 JR西が上司と部下の関係を研究」はこちらです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081020-00000538-san-soci

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2008年7月11日 (金)

「自殺予防の相談ダイヤル」の実現に向けてできること

今朝のNHKニュースによると、昨年まとめられた、国の「自殺総合対策大綱」の施策の1つとして、9月から始めることになっている「自殺予防の相談ダイヤル」への参加を予定している自治体は、現時点で、全都道府県と政令指定都市のの9割たらずだそうである。

この「自殺予防の相談ダイヤル」は、全国共通の番号にかかってきた電話が、最寄の自治体の相談窓口につながる仕組みである。

自治体が参加を見合わせている主な理由として、「予算や相談員の確保ができない」があげられているようである。

確かに、自殺のおそれがある人からの深刻な相談を電話で受けるシステムや人材や、一朝一夕にできることではないだろう。ただ、だからと言って、実施を先延ばしにしていては、せっかく成立した「自殺対策基本法」や「自殺総合対策大綱」が絵に描いた餅になってしまう。

自殺対策には、さまざまな方策が考えられるが、相談窓口の充実ということに限っても、そこには、予算や相談員の養成という課題がある。

相談員には、心理学や精神保健、社会福祉などの知識に加えて、心理カウンセリングの基本とされる受容・共感・傾聴などを含む相談スキルが必須である。
ところが、従来の相談員養成研修の多くは、知識の部分はまだしも、いわゆる「聴く」スキルの習得に多くの時間がかかることが課題であった。(この課題に気づいていない人も多いのが現状であるが……)

しかし、〈対話法〉で使われている「確認型応答」や「反応型応答」という概念とスキルでは、従来の受容・共感・傾聴などがより具体的な形で示されているため理解しやすい。そして、従来と比べて研修時間が節約できるのである。

私は、一昨年から、地域の「いのちの電話」相談員養成講座の講師を担当している。はじめは、「カウンセリングの理論と実際」の部分での1コマだけのピンチヒッターだったが、「確認型応答」や「反応型応答」を導入した実習を取り入れたため、受講者に分かりやすいと好評だったようで、昨年は「カウンセリングの基礎演習」も加わり、担当が3コマに増え、今年は4コマを担当した。
もちろん、一応、カウンセリングの基礎も伝えておく必要があるため、従来の、受容・共感・傾聴という概念も説明はしているが、演習の部分は、「確認型応答」と「反応型応答」のみで行っている。

「いのちの電話」の相談員養成講座での演習を3年間担当して、「確認型応答」と「反応型応答」という概念とスキルの有効性をますます実感しているこの頃である。

受講生が理解しやすいということは、養成にかける時間を、より少なくできるということである。時間を少なくできるということは、それだけ、他の重要な知識やスキルの習得に時間を割くことができることを意味する。あるいは、養成にかける時間全体を短くして費用を節減できることにもつながる。また、重要なスキルを習得しやすいということで、相談者をより多く養成できる可能性が増すであろう。

「いのちの電話」でも、このようであるから、「自殺予防の相談ダイヤル」における相談員養成でも、近い将来、「確認型応答」や「反応型応答」という概念とスキルが導入されれば、予算の削減や相談員の増員に貢献できるのではないかと確信している。

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2008年2月19日 (火)

新千歳空港での日航機の誤滑走にみる確認エラー

先日、新千歳空港で、日航機の誤滑走というトラブルがあった。
新聞などでは、管制官からの指示内容を操縦士が「復唱」していなかったことが明らかになったと報じられている。
さらに、管制官が使った用語(離陸許可の時にしか使わないテークオフという用語)が不適切だったことや、悪天候による焦りがあったのではないかとの報道もある。

このブログでも何度か紹介したように、日本航空の社内では、「安全アドバイザリーグループ」からの「提言書」を受けて、復唱や確認の徹底が会社をあげて求められていたさなかであり、今回のようなトラブルはたいへん残念なことである。

なお、航空業界においては、復唱の徹底は、上記の「提言書」を待つまでもなく、以前から重要な業務上のルールの一つになっていたと聞いている。

しかし、本人は、どんなに注意を払っているつもりでも、どこかでエラーをおかしてしまうのが人間である。
このことを考えると、今回のようなトラブルを防ぐために、復唱をさらに徹底するのはもちろんのこと、万一、復唱を忘れた場合であっても、第二、第三の予防がなされるようなハード、ソフト両面での対策が必要であろう。

そして、それらの対策を講じていく過程においても、職場の環境や会議の進め方、伝達の方法など、どの段階であっても、「確認」を中心とした質の高いコミュニケーションが必須である。

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2007年7月 7日 (土)

柳田邦男氏が提唱する「確認会話」と確認型応答

日本航空が、数年前に起こった相次ぐトラブルを受け、全社をあげて「確認会話」の徹底を図っていることは、以前、ブログに書いた。また、JR西日本が、尼崎での脱線事故を機に、「確認会話」の手法を社内に導入することを発表したという記事もブログで紹介した。

これらの対策が、その後、現場でどの程度徹底しているかは、私の立場からはわからないが、「確認型応答」を提唱する者として、「確認会話」には大いに感心があるので、少し調べてみた。

まず、インターネットで「確認会話」で検索すると、上位10件中の2〜3件が〈対話法〉関係のページであることに驚いた。これは、〈対話法〉が他のスキル、たとえば「確認会話」などにも応用できるということを記載してあるからだが、その程度の記述でも上位にヒットするというのは驚きである。

なぜ、この様に驚くかと言うと、そのページに「確認会話」という文字を書いたときは、「確認会話」という概念が、もっとポピュラーなものだと思っていたからである。しかし、「確認会話」について調べるにつれ、それが日本航空やJR西日本関連の記事以外ではほとんど使われていないことに驚いたのである。

そこで、私が「確認会話」についてブログで紹介した情報の元になっている文献に当たってみることにした。それが、柳田邦男氏を座長とする、日本航空の「安全アドバイザリーグループ」がまとめた「高い安全水準をもった企業としての再生に向けた提言書」である。この提言書は、冊子として2万5000部が作成され、グループ社員へ配布したそうである。私は、柳田氏らと一緒に作成に関わった人を通じて、その提言書を読む機会を得た。

「安全アドバイザリーグループ」の活動と「提言書」の内容については、日本航空のCSR報告書2006で詳しく紹介されている。
https://www.jal.com/ja/corporate/csr2006/decision/decision4.html

そして、「提言書」に、「確認会話」についての参考文献として、柳田邦男著『緊急発言 いのちへII』(講談社)が記載されていたので読んでみた。
その本には、横浜市立大学付属病院での患者取り違え手術事故の詳細な分析があり、「確認会話」に関しては、実際に医療現場で行われた会話(関係者の証言による)と、柳田氏が提言する「確認会話」を取り入れた会話の例が紹介されている。
この本によって、「確認会話」の実際を、だいぶ詳しく知ることができた。

「確認会話」とは、自分と相手の言動を互いに会話で確認し、正確を期するコミュニケーションの手法である、と柳田氏は定義している。一方、〈対話法〉における「確認型応答」は、「相手が言いたいことの要点を、相手に言葉で確かめるための応答」と定義されている。細かい表現こそ異なるが、「確認」することの重要性を強調しているという点では、共通していると考えてよさそうである。

『緊急発言 いのちへII』が発行されたのは2001年であるが、いまだに、「確認会話」が広く使われるに至っていないようである。「確認会話」と「確認型応答」、若干趣は異なるとしても、コミュニケーションの質を高めるという目的は同じである。対話法研究所としては、「確認型応答」の普及を通して、事故の予防に役立てるよう活動を続けていきたい。

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2007年3月29日 (木)

脱線事故の車掌証言にみるコミュニケーションの課題

 2005年4月に起きたJR福知山線の脱線事故(兵庫県尼崎市)で、事故車両に乗務していた車掌が応じた新聞の取材内容が公表された。

参考・引用記事:3月29日3時2分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070329-00000017-mai-soci

 コミュニケーションを研究している私が特に注目したのは、「事故直前に駅でオーバーランした距離の過少申告について、運転士と口裏合わせをした際、乗客への対応で車内電話を途中で切ったことについて『運転士は、(自分が)怒ったと思い、不安だったかもしれない』と語った」という部分である。

 車掌が運転士と電話で会話をしている途中で、男性客からおわび放送を求められたため、運転士との電話を切ったというのである。そのことについて、車掌は、「高見運転士は(口裏合わせの求めに自分が)怒ったと思ったのかもしれない。(切る前に)『まけるよ』とは言っておらず、不安だったかもしれない」と語っている。

 ここでは、「口裏合わせの是非」や、「列車停止装置の設置などの問題」は置いておくが、車掌が語った言葉の中には、コミュニケーションにおけるさまざまな課題が示されていると考えるので、その中のいくつかを次に示す。

○緊急時のコミュニケーションありかたの問題。
○不完全なコミュニケーションに起因する「思い込み」「誤解」などの問題。
○不完全なコミュニケーションへの対処法についての知識とスキルの習得の問題。

 コミュニケーションという観点から考えると、これらの問題が一つのきっかけとなって、大きな事故が起こってしまったと言えよう。

 そして、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会による事実調査報告書では、運転士が車掌から指令への報告内容に気を取られていたため、ブレーキ操作が遅れた可能性があることを示唆している。

 人間の対応能力を超える事態の渦中においては、この事故における運転士や車掌でなくても、誰でも同じような状況に置かれたら、同じような対応をしてしまう可能性が高いであろう。したがって、これらの事故への対応を、個人の責任や人災というレベルで終わりにしてしまうのではなく、どのようにすれば今後に活かせるのかを考え、実行していくことが求められている。
 そして、これらの課題に対して少しでも実効性のある具体的な改善を推し進めたいとの思いで、私は〈対話法〉の普及を提唱しているのである。

 話を戻そう。
 2年近くたっても事故の遺族らに謝罪していない点について、車掌は、「謝りたい気持ちでいっぱいだったが、事故を防げなかったことをうまく説明できるかわからず、そのうち外で人に会うことさえ怖くなってしまった」と述べている。

 この車掌に限らないことであろうが、一般論として、大きな事故の前後の状況や、その時、どのようなことを考え、どのような判断をしたのかということを客観的に語ることは難しい。
 大きな死亡事故の場合は、それに加えて、遺族や負傷者から責められても仕方のない責任のある立場にある者としては、それらの人たちと向かい合って、きちんと謝罪できるだけの精神力をもつことは常人では難しいことであろう。

 このような場においては、感情的な発言のやりとりになってしまうことが多い。そして、それによって、双方が傷ついてしまう可能性が高いのである。これが二次被害である。
 特別なコーディネーターがいない状況で、普段の会話で行なっているように、お互いが自分の言いたいことだけを言い合うだけでは、より傷を深くしてしまう可能性が高いのである。

 このような場において、少しでも冷静に、意義のある話し合いをするためには、原則として、双方が相手の言い分をよくきいて(傾聴)、自分の理解した内容が合っているかどうかを相手に確かめて(確認型応答)、それが合っていたことが確認されてはじめて、自分が言いたいことを言う(反応型応答)というプロセスを踏むことが重要なのである。

 この方法に近いことは、これまでにも、専門家による、さまざまな相談、調停、紛争解決の場面で実践されてきたことではあるが、一般の人が使える「簡略化したスキル」として明文化したのは、〈対話法〉が初めてのことである。

 ところで、日本航空やJR西日本が、一連のトラブルや事故の対策の一つとして、社内での「確認会話」を導入したという報道後、これと関連する「確認型応答」を提唱する対話法研究所のホームページへのアクセス数が増えている。

 これまでも、私たちは無意識あるいは意識的に「確認」をしていたのであるが、今後は、「より意識的に」確認をするスキルと習慣を身に付けることが、コミュニケーションの不全に起因するトラブルや事故を防ぐ第一歩であると考える。

 もちろん、コミュニケーションの改善だけであらゆるトラブルや事故を防ぐことは不可能である。また、人間にはミスやエラーがつきものであるから、完全なコミュニケーションというものもあり得ない。その点は、フェイルセーフ機能などのハードウエアの改善や、組織改革や社員研修の充実など、さまざまな改善が必要である。
 しかし、忘れてならないことは、これらの改善をする全てのプロセスにおいて、関係者相互の「コミュニケーションの質」が結果を左右するということである。

 対話法研究所としては、コミュニケーションの改善によって防止できるトラブルや事故を一つでも少なくするために、コミュニケーションにおいて重要な役割を果たす「確認型応答」の有効性をアピールし続けていきたい。

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2007年3月21日 (水)

〈対話法〉の効果を実証する試み

 対話法研究所の浅野は、昨年(2006年)末から今年にかけて、「確認スキル」(〈対話法〉で提唱されている「確認型応答」に相当します)を中心とした傾聴訓練が、高校生のコミュニケーションスキル、孤独感、学校生活満足度に与える効果を研究しました。

 なお、今回の研究のように、「傾聴訓練」のみの効果をデータを示して実証する研究は、これまで意外と少なく、とくに高校生を対象としたものは皆無に等しいため、貴重な研究結果であると言えるでしょう。
 また、「確認スキル」の訓練効果は、言い換えれば〈対話法〉で提唱されている「確認型応答」の訓練効果に相当するため、今回の研究は、〈対話法〉の効果の実証を試みたことになるでしょう。
 今後、小中学生を対象として同様の研究が行われることを期待しています。

 研究では、高校3年生(訓練群3クラス90名、統制群3クラス82名)を対象に、「確認スキル」をターゲットスキル(訓練の中心となるスキル)として傾聴訓練を行ないました。

 訓練群(実際に訓練を実施したクラス)では、ホームルームと読書の時間(合わせて20分)を使って、4〜8回にわたり、クラス担任の指導により訓練が実施されました。
 訓練は3人(発言者、確認者、観察者)1組で行われ、発言者が自分の言いたいことを話したあと、確認者が発言者の話の要点を言い返して確認する形で発言と確認を繰り返し、約3分後に発言者と確認者が役割を交替するという方法でした。
 一方、統制群(訓練を実施しないクラス)では、その期間中、通常のホームルームと読書の時間を過ごしました。

 訓練前、訓練終了後、その約1ヶ月後の3回、両群に対してアンケート(心理尺度による測定)を実施しました。

 その結果、傾聴訓練が、「同輩とのコミュニケーションスキル」の低い生徒のスキルを向上させることがわかりました。
 また、もともと孤独感が高い生徒の場合、傾聴訓練により孤独感が低減する傾向にあることがわかりました。
 さらに、学校生活に不満足感をいだいている生徒の場合、傾聴訓練によって「学校生活満足度」が増大することがわかりました。

 このように、今回の研究により、「確認スキル」(確認型応答)のみをターゲットスキルとした傾聴訓練に一定の効果があることがわかりました。

 一般的に、コミュニケーションスキルが不足している、孤独感が高い、学校生活満足度が低い生徒は、さまざまな問題行動を起こしやすいと言われていますが、このような生徒への予防的な教育活動の一環として、「確認スキル」(確認型応答)のみをターゲットスキルとした傾聴訓練を用いることが期待されます。また、学校における「いじめ」問題の対策の一つとしても効果を発揮するものと思われます。

 研究の詳細は、近いうちに、対話法研究所のホームページに掲載する予定です。

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2007年1月 1日 (月)

確認!やってるつもり

新年おめでとうございます。
今年も〈対話法〉をよろしくお願いいたします。

今年も、東京をはじめ、各地で研修会・練習会を開いていきます。

昨年の後半から、これまでとは違う分野から〈対話法〉の講演を依頼される機会が増えてきました。
そのため、これまでとは違った感想や質問をいただく機会があり、〈対話法〉の普及活動を進めていくうえで有り難いことと感謝しています。

それらのなかから、両極端の二つの感想(質問)を紹介します。

1 「確認」だけでは会話が進まないのではないでしょうか。
2 「確認」はこれまでにもしてきたことだと思います。

1についてですが、〈対話法〉では、確認「だけ」してくださいとは言っていないのですが、人(研修会・講演会の参加者)によっては、そのように受け取ってしまうようです。
これについては、〈対話法〉の説明の仕方をさらに工夫していく必要性を感じています。
改めて言いますと、「確認」は、「必要なとき」にすればいいのです。

つぎに2についてです。
〈対話法〉が提唱する「確認」は、これまで私たちが無意識(自然)に行なってきた「確認」とは「質」と「量」が違います。また、「無意識」に確認するのと、「意識して」確認するのとでは、効果が大きく異なります。

これについては、日本対話法研究会会員のブログ「♪相互理解ができたらいいね♪」の報告「情報の分かち合いに感謝します」が参考になります。

私たちは、比較的冷静なときは、ときどき無意識に「確認」をしていますが、少し感情的になると、多くの場合「確認」を忘れてしまうのです。そのため、お互いの感情がエスカレートして人間関係が悪化してしまうのです。
実は、こんなときにこそ「確認」が必要なのですが……。

つまり、やってる「つもり」の確認から、「やれる」確認に転換することが、今、求められています。
そのためには、どんなときにも意識的に「確認」ができるように、普段から練習をしておくことが大切でしょう。

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2006年12月22日 (金)

JR西日本も「確認会話」を導入

2005年4月に起きた尼崎での脱線事故を機に、JR西日本は「安全諮問委員会」を設置しました。
そして、今年(2006年)の11月、委員からの提言を受けて、「確認会話」という手法を社内に導入することが発表されました。
「確認会話」というのは、明確な指示や返答を、より意識的に行うことを目的としています。
「確認型応答」を提唱する対話法研究所としても、この「確認会話」の実践と効果に期待しています。
なお、「確認会話」は、すでに日本航空でも導入されています。


【参考記事】

日経ネット関西版から
連絡ミス防止へ「確認会話」導入

「日本航空」のサイトから
日本航空グループにおけるヒューマンエラー防止にかかわる改善策について

当ブログ内にも、関連記事があります。カテゴリー「事故」で表示されます。
 

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2006年11月13日 (月)

「いじめ」の問題と「聞くこと」の重要性

今日(11月13日)の夜7時からの「NHKニュース7」の中で、このごろ連日のように報道されている学校での「いじめ」の問題に関して、自ら「いじめ」を受けたことのある2人の体験者が、当時の思いを語っていた。

それは、「いじめを受けていることを訴えても、多くの大人は、子どもの話をよく聞きもしないで、すぐに自分の意見を言う。大人は、もっと子どもの話をきちんと聞いて理解してから、意見を言って欲しい」という内容であった。
それに続いて、東京シューレ理事長の奥地圭子さんも、「大人は、はじめに意見ありきでなく、もっと子どもの話を聞いてあげて欲しい」という内容のことを話していた。
どちらも、まずは「聞く」ということを最優先して欲しい、という訴えなのである。(どちらの発言も、記憶に頼って書いているので、細かいところはうろ憶えであるため、文責は浅野にある)

これらのコメントを聞いた時、それが、「自分の考えや気持ちを言う前に、相手が言いたいことの要点を、相手に言葉で確かめる」ことを唯一の原則として提唱している〈対話法〉と同じであることに驚いた。そして、〈対話法〉の普及活動に対して、これまで以上の使命感さえいだいたのである。

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2006年10月31日 (火)

「直江津捕虜収容所」跡地を訪ねて

 新潟県上越市には、〈対話法〉の普及に尽力している仲間が大勢いる。

 昨年11月、新潟市で開かれた「日本コミュニケーション学会・東北支部」の研究大会に、〈対話法〉ワークショップのファシリテータとして招かれた。その翌日、「上越〈対話法〉研究会」の仲間の案内で、直江津捕虜収容所跡地にある「平和記念公園」に立ち寄った。

 太平洋戦争の開戦から1年後の昭和17年12月に、直江津捕虜収容所(東京俘虜収容所第4分所)が設置され、オーストラリア兵をはじめとする連合軍の捕虜が収容され、最大で700人余りの捕虜が近隣の工場での労働を強いられていたということである。
 その後、戦局の悪化によって、捕虜に支給するための食料や医療品が不足するなか、昭和18年に異常寒波が襲来し、厳しい冬を越すことができなかった60人以上の捕虜が、栄養失調や病気によって死亡するという悲惨な出来事が起こってしまったのである。

 昭和20年8月15日に日本は敗戦をむかえたが、その後、日本に進駐してきた連合軍が戦争犯罪を追及するなかで、元直江津捕虜収容所の看守や軍属などの職員も容疑者として逮捕された。そして、60人以上の捕虜を死亡させたという罪で、看守のうち8名が処刑されたのである。

 この、さらに不幸な結末に至った要因の一つとして特に私の印象に残ったのが、当時の捕虜による証言である。
 たとえば、看守が捕虜の脚気の治療としてお灸をしたことが「体に火を押し付けられた」と証言され、戦時中の食糧難の中で、捕虜のためにと必死になって調達し食事に出したゴボウが、「木の根っこを食べさせられた」とされ、戦犯の証拠とされてしまったのである。

 日本と西洋の文化や風習の違いに起因するこれらの「誤解」が、直江津捕虜収容所の戦争犯罪容疑の証拠として採用されたという歴史的事実は、「誤解を防ぐコミュニケーション」を提唱する私の心に強く残った。

 現在、直江津捕虜収容所の跡地は公園となっており、敷地内には当時の資料を展示する資料館がある。また、平和のモニュメントと石碑が建立されている。
 さらに、平和を願う「上越日豪協会」などが中心となり、市民レベルでオーストラリアとの交流が続けられている。

■参考になるページ
「ささやかな国際交流のぺえじ」

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